政治のための政治
「折々のことば」朝日新聞
武原由里子(壱岐市議会議員)後援会です。
昨日の壱岐市議会を見た感想と同じものを持ちました。
壱岐市長の損害賠償判決が出たことを受けて、その賠償金を市の予算に組み入れるという審議が行われました。
2016年の壱岐市長選で白川博一市長の対立候補を支援したため市発注公共工事の入札から排除されたとして、同市内の土木業者が市と白川市長に対し計約2050万円の損害賠償を求めた訴訟で、長崎地裁(古川大吾裁判長)は18日、市に約300万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
判決によると、業者は市長選で対立候補を支援したが、白川市長が当選しました。
その後、業者が既に指名業者として選定されていた工事の指名競争入札を市が中止。市は再公告しましたが、この業者を指名しませんでした。また、別の工事の入札では業者に競争参加資格を与えなかったという事案です。
選挙後に業者と面談した白川市長は「(業者が)政治生命を絶とうとしたことで信頼関係が崩れ、発注する気になれない」との趣旨の発言をしました。また、業者に説明を求められた市は「市政に対する痛烈な批判が繰り返されるなど信頼関係が築かれない中で、誠実かつ適切な契約の履行が見込めない」と回答しています。業者は同年7月、実質的な廃業に至りました。
古川裁判長は、業者が白川市長の対立候補を支援したことを理由に市が指名を回避したと認定。「公正性、透明性、経済性などの観点から説明できないことが明らかであり、白川市長が恣意(しい)的に行ったものと解さざるを得ない。裁量権の逸脱、濫(らん)用があったと言える」と指摘しました。
また、指名回避がなければ業者は実質的な廃業に至らなかったとして「本来受注できるはずの公共工事を受注できず、得られるはずだった利益を得られなかった」と認めました。一方、白川市長に対する賠償請求については「市が賠償責任を負う本件では、公務員である白川市長は賠償責任を負わない」として取り下げました。
同市総務課は、この判決を受け、控訴してもしなくても良い予算案を議会に上げてきた模様です。
市民の選挙によって選ばれた市長であるとはいえ、違う意見を持つ市民の声を排除するようなことはあってはならないと考えています。
市民の選挙によって選ばれた議員も、市役所から上がってくる議案にただ首をたてに振るだけの起立議員ならば、いなくて良いと思います。
政治のための政治を変えるには、市民ひとりひとりのほんの少しの勇気が必要だと思います。
以上