ひまわりのつぶやき30

㉚ 縄で結んであかちゃんの分もお土産に 壱州豆腐

 壱岐は大豆も栽培されているので、海の潮(にがり)を使って、家庭でも豆腐を作っていたそうです。

古い家の納屋には、大きな木の枠が残されています。法事などのときに手作り豆腐を人数分作り、お土産に持たせていたそうです。

 壱州豆腐は1丁約900gあり、なかなか一人では食べきれないほどの大きさです。ひもで縛っても崩れないほどの固さで、大豆の味かしっかりと残っています。

 法事の時はこれを油で揚げて、厚揚げにしたり、白和えやおよごしに使ったり、たくさんの郷土料理になくてはならない食材です。

 地元にある材料ですべて賄えるようにしていた、昔の人の生活の知恵ですね。身土不二の思想が根付いて生きていた方々の生きざまは、見習うことが多いと最近特に感じます。

 壱岐では小学生が農協青年部の方の指導で大豆を育てます。そして、収穫した大豆を使い、ヘルスメイトさんに豆腐作りを教えてもらっています。米作りとともに大変貴重な体験学習の機会ですね。

コロナ禍の今、もう一度、歴史から学び、今の生活に活かすことが生きる力につながるだと感じます。